この記事の対象となる方
- プログラミングの経験は全くない
- 業務でマクロは必須のスキルではない
- Excel はあまり得意ではない
- フローチャートを作成したことはない
Excel は初心者レベルだけど、マクロを使えるようになりたいという方向けの記事です。マクロの設計図の役割を果たすフローチャートの簡単な作成方法を紹介します。
#4. 一つ一つの操作を図形と矢印に変換する
一つ一つの操作を図形に置き換え、図形同士を矢印で結び処理の流れを表します。
使用する図形は、四角形とひし形の2種類です。基本的な処理は四角形、条件分岐と繰り返しの条件に該当する部分はひし形に変換します。
前回までは操作を文章に変換するだけでした。今回は文章を図形で囲み、図形同士を矢印で結ぶ作業が追加されます。
慣れない間は、次のような順序で作業するのがオススメです。
- 操作を文章に変換する
- 四角形または、ひし形で文章を囲む
- 図形同士を矢印で結ぶ
基本的な処理
使用する図形は、四角形です。処理を四角形の中に記述し、下側に向かって矢印を引きます。
フローチャートの例
条件分岐(条件部分)
使用する図形は、ひし形です。条件をひし形の中に記述し、条件が成立する場合は、下側に、条件が成立しない場合は、右側に矢印を引きます。
条件が成立する場合
条件分岐(条件部分)の下側に向かって矢印を引きます。
条件が成立しない場合
条件分岐(条件部分)の右側から、条件分岐が成立する場合に行う処理の下に向かって矢印を引きます。
条件が成立する場合に行う処理を飛び越えるようなイメージです。
フローチャート例
繰り返し(条件部分)
使用する図形は、ひし形です。繰り返す条件をひし形の中に記述し、条件が成立する場合は、下側に、条件が成立しない場合は、右側に矢印を引きます。
繰り返す場合
繰り返しが成立する場合に行う処理の下の左側から、繰り返し(条件部分)の上に向かって矢印を引きます。
繰り返し(条件部分)と繰り返しが成立する場合に行う処理がループするようなイメージです。
繰り返さない場合
繰り返し(条件部分)の右側から、繰り返しが成立する場合に行う処理の下に向かって矢印を引きます。
繰り返しの処理を飛び越えるようなイメージです。
フローチャート例
例題
下記の操作をフローチャートに変換してみましょう。
- セルA1~セルA6までの範囲内の空白セルの背景色を黄色に設定する。
※セルA1~セルA6までの範囲内の値はあらかじめ入力されているものとします。
解答例
1
「アクティブセル」を「セルA1に設定」する。
2 (繰り返し)
「繰り返した回数」が「6回未満である」
3 (条件分岐)
「アクティブセル」が「空白セルである」
4
「アクティブセルの背景色(塗りつぶし)」を「黄色に設定」する
5
「アクティブセル」から「1つ下に移動」する
文字が読みづらくなるため、図形の外に処理を書いています。
練習問題
下記の操作をフローチャートに変換してみましょう。
- セルA1~セルA6までの範囲内の空白セルの背景色を黄色に設定する。
- セルA1~セルA6までの範囲内の値が30以上のセルのフォントを太字に設定する。
※セルA1~セルA6までの範囲内の値はあらかじめ入力されているものとします。
解答例
1
「アクティブセル」を「セルA1に設定」する
2 (繰り返し)
「繰り返した回数」が「6回未満である」
3 (条件分岐)
「アクティブセル」が「空白セルである」
4
「アクティブセルの背景色(塗りつぶし)」を「黄色に設定」する
5 (条件分岐)
「アクティブセルの値」が「30以上である」
6
「アクティブセルのフォントのスタイル」を「太字に設定」する
7
「アクティブセル」から「1つ下に移動」する